日・米・韓国会議員会議
(日・米・韓三カ国の国会議員会議の記念撮影)
1月31日(土)から2月1日(日)の二日間の日程で、ソウルでの日・米・韓の国会議員の国際会議に出席しました。
年に2回開催され、1月に東京とソウルで回り持ち。5月には毎年ワシントンで開催されます。
国会があるので、1月はだいたい週末か、5月は連休のタイミングになります。
初当選以来、この会議にはできるだけ参加するようにしています。
初日は、日米の議員間の討議。昨年の日・米の選挙結果やアベノミクスの効果、東アジアの外交安全保障問題などがテーマです。
二日目は日・米・韓の三カ国の国会議員会議です。
あの残念で悔しく、ショッキングな報道の直後にスタート。
冒頭、米・韓の同僚から、ISISによる後藤健二さんと湯川遥菜さん殺害に関する深い哀悼の意が示されました。
会議の議論もISISによる卑劣な行為への批難と、国際的なテロに対して、民主主義の国である三か国で協力して対応することの重要性からスタートしました。
その後、内政、経済政策、外交安全保障の議論を続けました。
(会議の模様)
米国も日本も経済状況のいかんにかかわらず(経済の良い米国で大統領の民主党が負け、経済の悪い日本で与党が勝った。)、選挙の結果が出たのはなぜかという議論になりました。
そこは、マクロ経済の指標ではなく、個人の置かれている経済事情や、将来への期待感など、いろんな事情があるとの話になりました。
各国とも、超党派で与野党が仲良く参加していますので、それぞれ与野党の言い分や、言い方は似ていましたね。
アベノミクスの評価に関しても、おもしろい議論が日本の与野党から出されました。
私は、いつもこのブログで書いているようなことを英語で発言しました。大蔵省の先輩である、自民党の山本幸三代議士からは、もちろん反論いただきましたが(苦笑)。
外交安全保障のセッションでは、歴史問題が話題になり、それまで、紳士的で尊敬できる仲の良い韓国の同僚議員が、少し感情的に日本批判をされたのには驚きました。
歴史問題の根の深さを感じました。
彼は、「村山談話や河野談話の存在は知っているが、そのことを若い世代に教えていないではないか。また、そのことを否定するような発言をする政治家や言論人もいるではないか。」と言います。
日本側は、「憲法で保障されている言論の自由の下で、さまざまな意見はあるが、国民の多くは、村山談話や河野談話、小渕総理と金大中大統領のパートーナーシップ宣言などを真摯に受け止めている。」と発言しましたが、平行線でした。
そのような真剣な議論をした後、「agree to disagree」の上で、会食の時には仲の良い友人としてお酒を一緒に楽しみました。
同じメンバーで、本音で長い付き合いをしていくことが、歴史問題解決への近道だと思いました。
また、日韓だけでなく、第三者の米国のメンバーが一緒に議論することも和解への一歩を踏み出す機会を提供してくれるなと実感しました。
強行スケジュールでしたが、有意義な週末となりました。