発想の転換
今日は、介護関係の新人職員さんの研修会に招かれました。新人の職員さんにあいさつをさせていただいた後、指導員の皆さんとじっくりお話しする機会をいただきました。今、介護関係の施設の職員さんの給料は安くて、全国平均で年収212万円です。製造業の平均では400万円を超えています。
介護の現場で経験を積んでこられた指導員の皆さんですが、20代、30代の皆さんは、「好きな仕事だし、やりがいもあるので、将来も続けたい。しかし、収入が少ないので、不安がある。」、「今は、何とかやれているが、自分が50代になった時のイメージがつくれない。どうなるんでしょか?」「子どももいるので、自分ひとりの年収では生活ができない。妻が働きに出るしかないが、そうなると小さい子どもとの接触の時間が少なくなる。困っている。」などと口々に現状の不安定な生活を語ってくれました。
年収212万円と言う数字は知っていましたが、実際に介護の現場で頑張っている若い方々と意見交換できて、今のままではいけないとの思いが強くなりました。毎年社会保障費を2200億円削減しなければならないという前提で、医療や介護のサービス水準を下げている政治はストップさせなければなりません。
縦割り行政のひずみがそこにはあります。お役人さんの天下りのための無駄遣いのカットや道路財源の一般財源化によって、医療や介護の予算を充実させることは可能です。トータルの財政規律を守りながら、国民の生活を守るためのメリハリの効いた予算を組むことは可能です。
職員さんの使命感やプライドだけに頼って、現場の処遇が改善されなければ、結局、担い手がいなくなってしまい、介護保険の仕組みは壊れてしまいます。介護のサービスを充実していくために、必要な財源はいくらか、それをどこから調達すべきかを考えるべきです。最初に、予算の削減額ありきでは、本末転倒ではないでしょうか?
私たちのために。
私たちの子供たちのために。
私たちの大切な人のために・・・。
信じられない政治に終止符を打つ。
そして、信じられる政治を創るために。