衆議院補欠選挙の結果
昨日の衆議院補欠選挙は、神奈川16区、大阪9区ともに、民主党の候補者が敗北しました。安倍新首相の人気に加え、電撃的な訪中、訪韓、そして北朝鮮の核実験への対応ぶりなど手堅い政府・与党の取り組みには付け入る隙がありませんでした。残念ながら、完敗です。
神奈川の後藤佑一君は、通産省の改革派官僚の代表選手でした。特別区構想はまさに彼の発案でした。役人時代から、一緒に政府の中での改革を仕掛けてきた同士です。大阪の大谷信盛君は国際派で、三井物産の寺島実郎門下生同士として一緒に勉強会をしてきました。二人とも、私同様、親の職業とは関係なく、徒手空拳で立候補しています。
贔屓目かもしれませんが、それぞれ、経歴、見識、能力からして、2世である対立候補と比べれば、段違いに優秀です。選挙は、残念ながら、本人の資質だけでは勝てません。特に、小選挙区制度の下では、政党の政策や党首の人気が圧倒的な影響を持ちます。
それにしても、あたら有為な人材が埋もれていくのかと思うと残念です。
北朝鮮が核実験をするようになったのは、小泉内閣5年半に、決定的に日中、日韓の関係を悪化させ、六カ国協議の成果があがらなかったため、その隙に乗ぜられたからです。
自民党には運があります。非難すべき小泉さんは既に退陣。安倍さんは小泉さんの失策をカバーする形で得点をされる。本来は、政権交代によってこのような変化が生じるのですが、自民党はほんとうにたくましいと思います。
逆に言えば、外交は国益がかかりますから、私が国会議員なら、安倍外交はほめます。国民として、阿部さんに感謝すればよいのです。選挙で負けたのは、内政面での小泉政治の負の遺産を指摘できなかったからです。そして、内政面での具体的な政策を打ち出せなかったからです。
大いに、反省をし、来年春の統一地方選挙や夏の参議院選挙までに、分かりやすくて、国民にアピールする政策を具体的に打ち出さなくてはなりません。自民党はおそらく、「公務員改革YesかNoか!」という「郵政民営化YesかNoか!」と同じ手法を使ってくるでしょう。私ならそうします!
このワンフレーズ選挙に対抗し、国民が納得する理念と具体的政策が必要です。地方の現場では、医療も福祉も、小泉政治のおかげで、ほんとうにひどい状態です。サービスの供給側も泣いていますし、患者さんも困っています。これは、現場を知らない官僚に政策を丸投げし、国会の3分の2の多数で強行しているからです。
私自身もじっくりと政策を考えたいと思います。皆さん、ぜひ、お知恵とお力をお貸しください。