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Blog活動ブログ

2006年10月3日

脳と人間


 昨日は南海市駅前、JR和歌山駅前での街頭演説の後、個別訪問などをして、夕方、東京に入りました。「21世紀の日本を考える」研究会に参加するためです。この会も私が財務省、トヨタ自動車時代からメンバーにしていただいています。

 講師がソニーコンピューターサイエンス研究所の茂木健一郎さんなので、どうしてもお話が聞きたくて、時間の都合をつけました。彼も研究会のメンバーなので、和気藹々のふんいきで楽しい研究会になりました。

 新潮新書「ひらめき脳」の一ファンとして聞いてきました。脳と人間の行動を説明する概念は「効用」なんだそうです。脳は「効用」をもたらす行動を人間にさせるんですが、それだけで割り切れないことが二つあるんだそうです。一つは「利他的行動」であり、もう一つは赤ちゃんが意味もなく体を動かすように、「行動すること自体が喜び」の場合だそうです。

 脳内物質であるドーパミンは人を気持ちよくさせる「報酬」なのですが、何らかの「行動」をしてドーパミンが出ると、またその行動をしたくなるんだそうです。これを「強化学習」と言います。そうか!私が駅前で演説するとドーパミンが出るのか!それで、毎週、駅に行きたくなるのかと、、、、妙に納得してしまいました。

 ふつうの人は駅前で演説なんかしたくないですもんね。私のドーパミンの出方が異常なんですね。たとえば、数学者は10時間ぶっ続けで、数学の問題を解いているとドーパミンが出まくるそうです。これも異常だと思いますね。

 茂木先生の脳科学では、「感情は不確実性への適応戦略である。」ことを証明しようとしているとのこと。不確実性に遭遇したときにもドーパミンが出ることがあるそうです。不確実性に遭遇したときに希望を持ってリスクをとる人と不安に感じて、リスクを忌避する人がいます。茂木先生によると日本人の場合、後者の消極的対応者の割合がアメリカ人に比べてすごく多いんだそうです。

 でも、それは遺伝子などの問題ではなく、制度の問題だとのこと。戦争前は日本人も積極的対応者の割合が高かったそうです。

 「私は、49歳まで、官僚や大企業の社員として、リスクを忌避してきた人間ですが、昨年、突然希望を持ってリスクを取って落選!こんなことってあるんですか?」と先生に質問しました。
 
 茂木先生曰く、「いやあ、やっぱりあるんでしょうね。岸本さんがモデルですね。」と大笑いでした。
 
 

赤い羽根と街頭演説

2006年10月2日

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中前忠さん

2006年10月4日