2015年10月16日
パキスタンにおけるポリオ撲滅プログラム2
ポリオ撲滅議員連盟の視察では、ポリオ撲滅担当首相補佐官のファルーク上院議員や、ターラル保健大臣と会談しました。
シャリフ首相肝いりの事業のため、マスコミの取材も過熱気味。地元紙の一面を飾りました。日本への期待をひしひしと感じます。
パキスタンの国立医科大学でもミーティングを持ちました。
医学生の7割が女性。彼女たちに理由を聞くと、「男子は怠け者が多いからよ。」とばっさり。授業料はタダですが、入学するのは恵まれた家庭の子女。
一方、ポリオワクチン接種の最前線で働く女性は、他に現金収入の機会が少ない層です。最近20ヶ月で80人の現場職員が殺害されましたが、過半数は女性ワーカー。居たたまれない思いです。
ポリオ撲滅に対するパキスタン政府の取り組みは真剣で、ユニセフや日本のJICAも素晴らしい貢献をしています。
しかし、今でも外国人が入り込めない地域もあり、反政府勢力の武力闘争もあります。
私たちも、3日間の滞在中、移動の際にはパトカー2台と小銃を持った武装警官に守られていました。
ゼロという数字はそう簡単ではありませんが、ポリオ撲滅のための人材やシステムはこの国の公衆衛生の向上に役立つはずです。
そこまで見据えた、息の長い貢献が日本に求められています。
上から目線にならずに、同僚の視線で仕事ができるかどうか、試されているのは私たちです。