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2015年3月28日

政府の農協改革は百害あって一利なし。

(農業者個別所得補償法案を衆議院事務総長に提出。)

 衆議院に農業者戸別所得補償法案とふるさと維持3法案の議員立法を提出しました。

 ネクスト農林大臣として法案提出の責任者となり、記者会見。

 合わせて、政府の「農協改革」に反対の対案も発表。

1.農協改革

 私たちは、あくまでも農業所得をいかに増やすかという観点で、農協にも自己改革を迫りながら、地域に根差した協同組合の原点に戻る建設的な提案を行っています。

 政府与党の農協改革案は、農業所得を増やすという本来の目的に何ら関係のない、組織いじりだけの的外れな内容になっています。

 そして、全農や地域農協を株式会社化するなど、本来の協同組合のあり方をないがしろにするものです。

 農協の理事の過半数を認定農業者や経営のプロにすべきなど、協同組合の自主性、自立性を無視する仕組みなどもその最たるものです。

 私たちは、党の綱領で、「共生社会をつくる」ことを目標に、市民の自治を尊び、地域社会やそれぞれの個人が十分に連携し合う「新しい公共」を進めることにしています。

 その意味でも、農業者が協同して、市場の暴走に歯止めをかけ、自主的に自分たちの経営や農村を守る協同組合の原点に回帰することを応援します。

 また、職域の協同組合というよりも、今後は地域のための協同組合を目指すべきであり、「食と農を基軸として地域に根ざした協同組合として、持続可能な農業と暮らしやすい地域社会を実現する」ことを農協法の目的規定に入れることを提案します。

 もっとも、現在の農協が、農家・農村の協同組合として十分に機能しているとは言えませんし、不断の自己改革を進めるべきです。さらには、農協同士の競争があってもよいはずです。

 また、JA全中から全国監査機構を外出しすることは、他の金融機関とのイコールフッティング上、問題はないと考えます。

(記者会見の模様。ネクスト副大臣の玉木雄一郎代議士、徳永エリ参議院議員、農政研究会主査福島伸亨代議士。)

 
2.農業委員会改革

 次に、農業委員会の改革案に関しても、委員の市町村長任命の合理性や認定農業者を委員の過半数にする合理的な説明はありません。

 規制介入の強化だけでは、百害あって一利なしです。

 私たちは、ヨーロッパ諸国のように、都市計画のなかで厳格なゾーニング規制を行うなど、従来の枠組みを超えた本質的な農地政策の転換を提案します。

3.農業者個別所得法案再提出

 農業政策の基本は、農家の所得をいかに確保し、中長期的な見通しを示して、営農を継続する体制を構築することです。

 その意味で、販売所得と生産コストの恒常的な赤字を全国一律単価で補てんする個別所得補償は、農家所得の安定と、着実な構造改革の両方を実現する制度でした。

 財源は、農林水産省の予算の組替えで行い、新たな財源は使っておらず、バラマキ批判は当りません。

 結果として、実施初年度の2010年は米価下落にもかかわらず、農業所得は17.4%増加しました。

 一方で、総予算の6割を2ヘクタール以上の大規模農家が利用し、集落営農の数や農地の権利移動も増加しています。さらに、過剰作付面積が減少し、需給の引締まりにより、米価の安定にも寄与しました。

 安倍内閣が、補償単価を半減し、制度の廃止を決めた結果、今年の米価は史上最悪の下げ幅を記録しました。

 私たちは、本制度の復活のための法案と、ふるさとの景観・風土を維持するために、環境を保護し、中山間地や有機農業を支援する「ふるさと意地3法案」を国会に提出しました。

 これまでも、家族経営から大規模法人経営に至るまで差別することなく、農業を、多面的機能を有する公共財としての生業(なりわい)として位置づけ、その持続可能な営農を確実にするための諸施策に取り組んできました。

 今回の提案もその一環です。

 今後も、農家の共同体である農村を、日本の伝統・文化を継承する国の礎として、集落や地域を守る観点から、農業政策を推進していきます。

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