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2013年6月13日

経済産業委員会での電気事業法改正案の審議

(経済産業委員会で質問する岸本周平)

 昨日の経済産業委員会で、電機事業法改正案が可決。本日の本会議でも賛成多数で衆議院を通過しました。

 昨日の委員会で、電力先物に関して総合取引所関連の質問をしましたので、その概要を載せます。

1.電気料金上昇に歯止めをかけることは喫緊の課題

 今回の電力システム改革は、競争原理を活用して、安定供給を確保すること、電気料金を最大限抑制すること、需要家の選択や事業者のビジネスチャンスを拡大することにあります。特に、電気料金を最大限抑制することは、製造業を中心に日本の産業競争力を維持するためには必須となります。

 日本エネルギー経済研究所によれば、電力料金がkWhあたり3円上昇することで、民間企業の負担は約2兆円増えることになります。すなわち、2兆円の収益が吹き飛ぶこととなります。さらに、足元のエネルギー供給状態の不安定性や、電力料金のさらなる上昇も懸念される状況を忌避して、生産拠点を海外に移す「産業の国内空洞」に拍車がかかることが想定されます。

(経産大臣)
問1.電力システム改革の未来の姿も重要ですが、「今、そこにある危機」である電力料金問題や安定供給の問題に関し、どのように認識されているのか、またどのような対応をされようとしているのか、具体的な対応策についておうかがいします。

2.製造業の基盤を支える電力多消費産業への配慮ついて

 国内産業基盤を支えている製造業の中には、電力を大量に消費する産業も少なくありません。これらの産業は、東日本大震災以降のきわめて厳しい電力供給事情の中で、最大限のピーク・カットや省電力対策に努めてきたが、今回の電力料金の値上げ幅は、こうした自助努力で対応できる規模をはるかに上回るものです。要するに、この国で生産を維持できるかどうかの瀬戸際にあると言っても過言ではありません。

 普通鋼電炉業を例にあげると、東京電力の値上げ幅(特別高圧で2.33円/kWh)が全国に波及するとした場合、年間210億円のコスト負担増が想定されています。これは、平成23年度の当該企業の経常利益合計額の約2.5倍の規模に達します。

 電力多消費産業はほかにも多く存在し、非鉄金属製錬業では120億円、鋳造業では126億円、特殊鋼電炉業においても120億円のコスト負担の増加が見込まれています。また、シリコン製造業、金属熱処理業、産業・医療ガス業、チタン製錬業なども、今回の電力料金の値上げで会社存続が危ぶまれています。

 原発が停止し、それ以外の発電方法による約3兆円の燃料費の増加分が電力料金上昇の理由であるからには、この3兆円の増加を食い止めるための何らかの方法を講じることが必要ではないでしょうか。カナダや米国からシェール・ガスを輸入する契約が締結され始めているが、実際に国内に入ってくるのは3年以上も先のことです。また、電力システム改革が功を奏するまでにも相当な時間がかかります。

(経産大臣)
問2.それまでの間については、現状の原発以外の発電方式による燃料費の上昇分を電気料金に反映させないよう、政府はどのような政策手段を講じることを考えているのか見解をおうかがいします。安全が確認された原発の早期再稼働によって、これ以上の燃料費負担増を回避するのか、将来的な問題ではあるが、再生可能エネルギーの更なる導入促進、技術開発支援もどのように進めていくのか。

3.総合取引所での電力先物上場

 電力システム改革は、電力供給において、供給事業者の競争と需要家の選択をより広げることによって、低廉かつ安定した電力供給を実現することを目指すものです。いわば、日本の経済インフラを強固なものにし、日本経済をさらなる成長に導くことを目指すものであります。

 経済インフラとの点では、国内の生産・流通に携わる事業者が価格変動リスクをヘッジするとの機能を果たす商品先物市場も同様に重要な経済インフラです。

 「総合取引所」は、アジアNo.1市場を構築するために、証券・金融とコモディティとを一体的に取り扱うデリバティブ取引所を実現しようとするものであり、この10年間地盤沈下の著しい日本の商品市場の活性化につながるものである。

 また、電力システム改革自体においても、電力供給に市場原理が導入されるようになると供給が効率的かつ円滑になされるために電力先物が必要です。このことを受けて、今回の法案においても、総合取引所での電力先物上場を想定して、附則(附則第11条第5項第6号)において「電気の先物取引に係る制度の整備」についての規定を設けています。

 商品先物市場は日本経済にとって重要なインフラでありますが、その状況を見ると、2003年のピークから出来高が1/5に縮小しています。この間に世界の商品先物市場が逆に5倍に伸びていることに照らして異常な状態です。日本の商品市場存亡の危機とも言っても過言でありません。

 一方、元気な日本を復活させるための「新成長戦略」の中の国家プロジェクトの1つとして、民主党政権においては、2010年6月に、「証券・金融・商品を横断的に一括して取扱うことのできる総合取引所創設を図る」ことを閣議決定しています。これをうけて、金融庁、経産省、農水省の3省庁は、2010年12月に、「2013年(平成25年)の総合取引所を目指す」との「中間整理」を取りまとめました。

 さらに、総合取引所実現に必要な制度整備として、総合取引所についての規制・監督を一元化する金商法改正案が、2012年9月に、民主党、自民党などの賛成によって成立しました。

 総合取引所は、そもそもは2007年に第1次安倍政権において提唱されたものでもあり、民主党、自民党とも、すなわち与野党問わず、実現すべきとしている政策です。現在の自民党政権においても、2013年1月に閣議決定された「緊急経済対策」において、「『日本総合取引所』の創設に向けた取組の促進」が決定されました。

 総合取引所実現とは、東証と大証が統合して日本最大の証券・金融のデリバティブ取引所(日本の証券・金融のデリバティブの8割のシェア)となった日本取引所グループに、コモディティを上場すること、具体的には、商品デリバティブのほぼすべてを扱う東京商品取引所がこれに合流することであります。
 
 残念ながら、金商法改正によって総合取引所実現のための制度は整備されましたが、その実現のめどは立っていません。この点に関し、新聞報道は進展がない背景を次のように報道しています。

 4月16日の日経新聞朝刊は、「『総合化は商品市場の回復につながらない』と経産省が海外取引所との提携などで東商取の存続を模索するようになった」、「『電力、ガスなど主要な天下り先を失い、経産省が東商取関連の3つのいすを重視するようになった』との観測もささやかれる」としている。

 また、5月6日の日経新聞朝刊は、「『商取を所管する経済産業省こそが統合の障害』、3人の経産省出身者が天下っている」としています。天下りのために政策が歪められることは、断じてあってはならないことであります。

(経産大臣)
問4.経産省は、東京商品取引所の日本取引所グループ合流による総合取引所実現を目指す意思を明確に持っているのか。さらに具体的には、2010年12月の3省庁の合意や2012年夏の金商法改正の際の当時の経産省の政務官(北神政務官)の答弁のとおりに、「2013年の総合取引所実現」を目指すとの意思を持っているのか、茂木経産大臣におうかがいします。

 東京商品取引所は民間の株式会社ですが、株式会社化の前の会員組織の時を含め、1982年から、31年間、5代連続してトップは経産省の天下りです。現在は、社長のほかに専務、子会社社長と計3人の天下りがいます。

 天下りのトップが、自分の後任を含めて、出身省のOBを指名して天下りを維持するのが役所の手法です。批判に対して、役所は、民間企業が独自に決めたことと言って言い逃れをします。国民は、「企業が決めたこと」と言いながら所管企業に天下りを続ける役所のことを見透かしており、これを容認する政治に対して愛想が尽きているのではないでしょうか。

(経産大臣)
問5.国策である総合取引所実現に背を向けている東京商品取引所について、今の3人の天下りを最後に、これ以上の経産OBの天下りは認められません。このことを、東京商品取引所社長および経産省事務方に対して、しかも疑念を持っている国民にも明らかになる形で、政治家として強い決意を持って、指導すべきであると考えますがが、茂木経産大臣いかがですか。

(官房副長官)
問6.昨年12月に日本郵政の社長が財務省OBから財務省OBに代わったことについて、菅官房長官(当時の自民党幹事長代行)は「財務省出身によるたらい回し人事をした。官僚が自分たちの権益を守るような人事は許せない」と厳しく批判しています。

 取引所は形式的には民間企業であるが、同様に、国策である総合取引所実現に背を向けて、東京商品取引所を単独存続させ、社長について経産省出身者によるたらい回し人事をすることも、許されることではありません。所管省庁より一段高い、天下りを監視する立場の内閣としてどう考えるか官房副長官におうかがいします。

(加藤勝信官房副長官の答弁を聞く岸本周平)

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