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2012年10月10日

IMF世銀総会


(IMF世銀総会のために来日したダボズ会議のクラウス.シュワブ会長)

 昨日から、IMF世銀年次総会が東京で開催されています。

 この総会には、世界中の金融機関のトップが集まり、情報交換が行われます。ダボス会議の金融版のようなものです。

 もっとも、IMF世銀総会の方が、はるかに歴史は古いです。毎年、IMFと世界銀行のあるワシントンで開かれるのですが、3年に1回は世界各地で開催。

 前回、東京で年次総会が開かれたのは1964年。今から、48年も前のことです。

 その年は、東京オリンピックも開催され、日本が高度成長の時代に入っていく勃興期でした。

 日本がIMFと世界銀行グループの国際復興開発銀行(IBRD)に加盟したのは、1952年。

 翌年から、主要な借り入れ国となりました。

 多くの水力や火力の発電所、高速道路、そして何より新幹線がIBRDからの借金で建設されました。

 東京で初めての年次総会の開かれた年は、新幹線が開業した年でもあります。

 日本は、戦後の焼け野原の中から、発展途上国として、国際的な金融支援を得て、発展してきたのです。

 私も含めて、日本人の多くは、普段の生活の中で、そのことを忘れています。


(世界銀行議員連盟の朝食会でスピーチするジム、ヨム、キム世界銀行総裁)

 今では、IMFでも世界銀行グループでも世界第2位の資金拠出国となりました。

 IBRDは中所得国や信用力のある低所得国への融資を行っています。日本が1960年に加盟した国際開発協会(IDA)は最貧国への低利または無利子の融資が任務です。

 世界銀行グループには、この他に、民間セクターへの投融資を行う国際金融公社(IFC)や多数国間投資保証機関(MIGA)などがあり、それぞれのトップに日本人が就任したこともあります。

 今のMIGAの長官は小林いずみさんです。

 IMFと世界銀行の違いは、外からはわかりにくいですが、世界銀行の元副総裁「西水美恵子」さんにお聞きすると、「世銀は長期の低利融資でじっくりと支援対象国の体調を回復させる地域医療機関で、IMFは金融不安や経済危機という病気を救急治療する外科医です。(毎日新聞、2012年10月11日、4面)」一刀両断に解説。

 アジア通貨危機の時には、私自身、大蔵省のアジア通貨室長として、IMF世銀の皆さんと一緒に仕事をしました。

 当時、グローバリズムを過度に主張するIMF世銀の考え方は、ワシントンコンセンサスと呼ばれ、アジアの被救済国からは評判が悪かったですね。

 IMF世銀とアジア諸国との間に入って、ソフトランデイングのための調整をしたことが懐かしく思い出されます。

 今、IMFはEUの金融危機に対処しています。

 日本政府としても、アジア金融危機の経験を生かして、IMFと協調して対応していくべきです。

 今回の東京でのIMF世銀総会その良いきっかけとなることを強く期待します。

                    私たちのために。
                    私たちの子どもたちのために。  
                    私たちの大切な人のために・・・。
                    信じられない政治に終止符を打つ。 
 

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