2011年度予算案決定
(忘年会でのスピーチ中の岸本周平。)
昨日、2011年度の政府予算案が閣議決定されました。
総額92兆4116億円。社会保障(28兆7079億円)や公共事業(5兆4789億円)などの一般歳出は54兆780億円です。国債費が21兆5491億円。地方に配る交付税が16兆7845億円となっています。
歳入は税収が40兆9270億円、国債が44兆2980億円で、差額の7兆1866億円はいわゆる「埋蔵金」などの税外収入でまかなっています。
2年連続、税収よりも借金が上回るという異常な予算編成となっています。借金の半分が借金の返済ですから、火の車です。
このような予算をさらに続けることは不可能です。
強い政治的なリーダーシップで、財政改革を行わなければなりません。
野党時代にはわからなかった国の台所事情がわかったのですから、財源に関するマニフェストの誤りを素直に認めるべきです。
その上で、身の丈にあったマニフェストに修正しなければなりません。客観的な数字をお示しすれば、有権者の皆さんにもご理解いただけるはずです。
社会保障の予算のつじつま合わせもやめるべきです。後期高齢者医療制度を廃止して、本人負担を増やさないためには、消費税の増税以外に方法はありません。
小学生でもわかる理屈です。
2012年度の予算編成に向けて、政調会長補佐として、提言していきます。
それはそれとして、来年度の予算編成全体は、評価できると考えます。
自民党ですらできなかった、法人税の5%引き下げや格差是正のための所得税、相続税改正は、大きな成果です。
何度も、このブログに書きましたが、NPO法人などへの寄付金税制の大幅拡充は、この国のかたちを変えることになります。
寄付金の半額が税金免除ですから、すごいことです。自分で自分の税金の使い道を決めめられる社会になります。
子ども手当は、「控除から手当へ」という考えです。つまり、所得控除ではお金持ちほど有利です。税金を払えない家庭はメリットがありません。ですから、控除を止めてその財源で手当てを配ることにしました。
そのため、来年から増税になる可能性のある3歳未満の子どもさんに7000円上積みするのです。ギリギリの判断です。
給食費や保育費も子ども手当から天引きできるようにしました。着実に改善が進みました。
政権交代の意義を、一歩ずつでも感じていただくよう、今後も努力します。