H−IIAロケット18号機による準天頂衛星「みちびき」打上げ成功!
(H−IIAロケット18号機打上げの瞬間。JAXAホームページより、許可を受けて転用。(C)MHI・JAXA)
昨日9月11日、午後8時17分、H−IIAロケット18号機による準天頂衛星「みちびき」の打上げが成功しました。
私は、宇宙政策推進議員連盟の事務局長として、強行スケジュールながら、種子島宇宙センターへとんぼ返りで行ってきました。
昨晩の打上げ時、発射場の3キロ以内は立ち入り禁止です。ちょうど3キロ離れたゲストハウスの屋上から、打上げの様子を見守りました。
日本では独自のGPSシステムがありません。アメリカのシステムを無料で使わせてもらっています。安全保障の観点からすると、自前のGPSを持つ方がよいのかもしれません。
今は、コスト面から、アメリカのシステムを借用していますが、高層ビルの谷間など、測位の精度や時間が不完全です。
日本の真上に留まる「準天頂衛星」が3機あれば(1機8時間滞在なので、3機必要。)、測位可能な時間が90%から99%に。測位精度も10メートルから1メートル、センチ単位まで向上します。
緊急情報の一斉送信が可能になるなど、防災や交通安全に貢献することが期待されます。
今回、その1機目が打ち上げられたのです。ただし、2号機の計画はまだありません。約400億円かかる予算がネックになっていますが、宇宙戦略本部が中心となって、取りまとめる予定です。
H−IIAロケットは国産のロケットで、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が運用、三菱重工が製作、打上げを担当。今回で18回目で、一回しか失敗していません。成功率94.4%は世界的にも高い水準です。
今後は、商業的に世界中の衛星打上げを受注して、ロケットの量産体制にはいりたいものです。既に、韓国の人工衛星打上げの受注に成功しています。
宇宙と言えば、米国のスペースシャトルなどのイメージが強いです。しかし、「はやぶさ」の技術や宇宙ステーションへの補給機「HTV」の技術水準は世界一です。
米国のNASAもスペースシャトル後は「HTV」の技術を改善する方向です。
日本の宇宙開発は、米国のアームストロング船長が月に降り立った年からスタートしています。それが、ここまで追いついてきています。
やはり、日本の技術水準は高いのです。
私は、政治家として、日本の宇宙開発、宇宙産業の技術の向上を推進していくことをライフワークにします。新成長戦略の大きな柱になると確信しています。