過去最大の追加経済対策
(週末のオープンガーデンでの記念写真です!)
政府・与党が発表した追加経済対策は財政規模15.4兆円(名目GDP比3%)という過去最大規模でした。
確かに、これだけお金をバラマケば、経済成長率で約1.2%程度の追加は可能でしょう(野村證券金融経済研究所推計)。しかし、短期的にはプラスでも、それだけでお終いです。
内需主導の本格的な景気回復にはつながりません。小渕内閣の頃に「私は世界の借金王です。」と時の首相が自嘲したのと同じ結果になるでしょう。
短期的な1年か2年限りの景気浮揚と引き換えに、中長期的には財政の悪化による経済への悪影響が残るわけです。
このブログでも再三書きましたが、開放経済で変動為替の下では、財政政策は有効ではないのです。今は、世界中で金融政策が行き詰っているので、仕方なく、財政政策の出番になっていますが、根拠はないのです。
その場しのぎの短期的な「ポピュリズム」政策なのです。
今回の景気対策の問題点は二つあります。
一つは、筋の悪い予算がたくさんあることです。私も主計局で予算担当の主査の頃、何回か補正予算を組みました。景気対策ですと、金額の枠をもらえます。そうなると、本予算で断った予算を優先的につけるのです。
なぜなら、資料を作らなくてもすみますし、予算制約の中で効率が悪いとの理由で、一度は断った相手省庁の担当者に貸しが作れますから(苦笑)。
今回の補正予算も筋悪ばかりです。仮に、それでも、世の中にキャッシュをバラマキますから、短期でも景気を刺激すれば良いと考えましょうか。
そうなら、3月に与野党合意で、2009年度の本予算を修正すれば良かったのです。自民党の細田幹事長が「野党も早く補正予算を通して欲しい。」と言ってましたが、それならなおさらです。
本予算を修正していたら、6月からではなく4月1日から追加予算が執行できたのです。2ヶ月の遅れは最悪です。与党も野党も古い政治を続けています。
理由は簡単です。財務省の主計局が本予算の修正に反対だからです。メンツの問題だと言うのです。
しかし、12月の予算作成時よりも2月、3月に景気が予想を上回って悪化すれば、補正予算で対応するより「本予算の修正」が正解です。
つまり、今の自民党政治は「官僚主導」で、国民の生活よりも役人のメンツの方を優先しているのです!
私が国会にいれば、「本予算の修正」をからだを張って実現したはずです!少なくとも、中小企業の資金繰り対策、雇用対策、環境対策だけなら、与野党で反対する議員はいないはずです。はんまに残念です!
私たちのために。
私たちの子供たちのために。
私たちの大切な人のために・・・。
信じられない政治に終止符を打つ。
そして、信じられる政治を創るために。