2024年度4月1日知事訓示
<笑顔から成長へ>
昨年度は、県民を笑顔にするためには県庁職員一人一人が笑顔になる必要があるとお願いしてきました。
このお願いは今年度も続けます。しかし、今年度はさらに、「成長」というコンセプトの追加をお願いします。
<ウエルビーイングは目的ではなく手段>
WHOの定義によれば、ウエルビーイングとは身体的、精神的、そして社会的に健康な状態です。笑顔になるということはウエルビーイングな状態を意味します。
私たちはウエルビーイングを目指しますが、それが目的ではありません。
ウエルビーイングな状態で仕事をすればパフォーマンスが上がるはずです。職員が笑顔になって、しかも個人として成長することで県民をよりウエルビーイングな状態にすることが可能になります。
幹部の皆さんには、部下の笑顔に加えて、個人としての成長にも気配りをお願いします。
<新しい制度の活用>
昨年度は地方創生リモートワーク新設、リモートワークの自由化なども実施しました。幹部の皆さん自ら率先してこれらの制度を利用して、部下に推奨することをお願いします。
また、県の人事委員会の勧告で、来年度は完全フレックスタイム制の導入が視野に入ってきます。
この4月から、お昼休みのフレックス制もスタートしますので、部署によっては難しいところもあるかもしれませんが、課内やチームで調整してお昼休みの弾力化も進めてください。
<「時間消費削減宣言」のポイント>
昨年度の業務改革で、一番うれしかったのが、「時間消費削減宣言」とその後の追跡調査でした。行政企画課、行政管理課の中堅、若手職員を中心に各部局の職員が参加しています。
自分時間の導入(17時から17時45分)により、17時以降の会議・打合せや電話照会、上司による新たな業務指示の禁止がマスコミに取り上げられ有名になりました。
しかし、大事なことは他にもあって、デジタルツールの活用に加え、業務の見直しECRS(無くす、まとめる、入れ替える、簡素化する)を「みんなで」見直すこと、特に「対話」を繰り返すことでお互いの認識の「ズレ」を解消することが重要視されています。
今話題のTV番組「不適切にもほどがある!」の第1話でも、1986年の価値観と2024年のそれとのギャップを埋めるために「対話」の重要性がテーマとなっています。
<ボトムアップの政策提言を>
昨年度は、私も肩に力が入りいろいろな指示を出しましたが、「上司は思いつきでものを言う」の典型になっていなかったか反省しきりです。
今年度は、皆さんの方から積極的に政策提言や業務改善をしていただき、私の方でそれを受けとめるやり方に変えていきます。
和歌山県庁の活性化のためにどうか力を貸してください。