偉人伝に学ぶ
(ポプラポケット文庫の「子どもの伝記」シリーズ:エジソン)
子育て中のパパ、ママに、「子どもが勉強しなくて困っている。どうしたら良いですか?」と相談されることがあります。
答えは簡単です。
「そうですね。上手に、子どもさんに偉人伝を読ませることですね。」
図書館に連れて行って、偉人伝に誘導すれば良いのですが、できれば、小学校に上がる前から図書館に行くクセをつけて、絵本から自然に入り、スキを見て偉人伝にたどりつくのが理想です。
マンガでもけっこうです。
なぜなら、偉人伝に共通するのは、お金も名誉も関係なく、何か大きな目標を持って、山あり谷あり、失敗しながらも最後まであきらめずに、仕事を続けることで成功するストーリーだからです。
努力すること、あきらめないこと、続けること、最後には成功することのパターンを体にしみ込ませれば、モチベーションがわいてきます。
彼もしくは彼女に何か目標を持ってもらい、その実現のためには、とりあえず勉強しなくっちゃ、、、と思ってもらうしかありません。
私は、小学校の図書館で、偉人伝を片っぱしから読んだ後、親に「シュバイツアー自伝」を買ってもらいました。
30歳まで自由気ままに生きたシュバイツアーが一念発起し、医学部に入って、アフリカの医療に尽くすストーリーに、はまってしまいました。
今思うと、あの時のインパクトが、40歳後半になって、安定したサラリーマン生活を捨てて政治の世界に入ることになった遠因だと感じます。
最近、ポプラポケット文庫の「子どもの伝記」シリーズを読み返しています。
もうひとつ、偉人伝の共通項を見つけました。
それは、偉人には必ず、100%味方になって応援してくれる人が身近にいたということです。
たとえば、織田信長には子どもの頃からの守り役、平手政秀がいました。彼は深く信長を理解し、最後は時間をかせごうと、信長の「大うつけ」の評判を高めるために切腹してまで、信長を助けました。
エジソンの場合は、お母さんのナンシーが最大の理解者であり庇護者でした。小学校中退のエジソンをかばい、教育もナンシーが行いました。母親から絶大な信頼を得ていることがエジソンの自信、自己肯定感につながり、幾多の試練を乗り越えさせたのです。
野口英世には、恩師の小林栄先生、歯科医の血脇守之助などの理解者がいて、物心両面の援助を惜しみなくもらいました。
ヘレン・ケラーの場合は、皆さんご存知の通り、サリバン先生との出会いがすべてです。
ナイチンゲールにとっては、シドニー・ハーバートという友人の政治家が親身になって応援してくれました。
メンターとでも言うのでしょうか、無条件に応援してくれ、影響も与えてくれるサポーターとの出会いが偉人をつくります。
私たちは偉人にはなれませんが、人との出会いをたいせつにすることで、有意義な人生をおくることが可能になると思います。