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2013年10月4日

イギリス労働党改革に学ぶ 1 ブレアのニューレイバー

(トニー・ブレア著「ブレア回顧録」、日本経済新聞出版社、2011年)

 民主党は、昨年の衆議院総選挙で惨敗し、政権を失いました。そして、この夏の参議院選挙でも惨敗し、衆参共に自公政権の過半数の議席獲得を許しました。

 その敗因については、すでに党の総括が出ていますので、再度繰り返すことはしません。国民の大きな期待をありとあらゆる形で裏切ったことに尽きると思います。

「勝ちに不思議の勝ちあれども、負けに不思議の負けはない。」ということです。

 そして、民主党の支持率は5〜6%。もはや二大政党の態をなしていません。しかし、過去の政党史を振り返れば、パッとできた政党はパッと消えています。

 少なくとも、15年以上続いてきた民主党を軸に二大政党政治の復活を模索すべきだと思います。

 ですから、今こそ、右往左往せずに、腰を据えて党の再生の戦略を練るべきです。一つの試みとして、このブログでも、「リベラル保守」の考え方について私の考えを書きました。

 言葉遣いは民主中道でも、穏健保守でもかまいませんが、価値観の多様性を重んずる寛容な保守主義が私の立ち位置です。

 その上で、18年間の保守党政権下で、雌伏の時代からニューレイバーを立ち上げ、政権奪取するまでのイギリス労働党の歴史に学ぶことは、意味のあることではないか。

 トニー・ブレアの「ブレア回顧録」などを基に、稚拙ながら、何回かに分けて、党改革の方向性について書いてみたいと思います。

 一言で言えば、ブレアはそれまでの右派と左派のイデオロギーの対決を不毛なものとして、自らを進歩主義者と位置づけていました。教育や医療制度を改善するのは、イデオロギーではなく制度の近代化を進める実務的能力です。

 「左派は社会状況を責め、右派は個人を責めた。中道の正常な人なら誰でも、それは両方の要因が組み合わさったものだと見るはずである。」(「ブレア回顧録」pp.124)

 彼は、「第三の道」路線をひた走ることになります。

 ブレア政権のブレーンであったアンソニー・ギデンズの「第三の道」についても、どこかで触れる予定です。

 今日は、予告編です。

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