寺島実郎先生講演会
今日は、不肖私の57回目の誕生日。
日々の政治活動に奔走していますと、あっという間に時間が過ぎ去り、立ち止まって自省する機会も少なくなります。
その意味では、感慨は特にありませんが、誕生日の節目には「来し方行く末」を考えるべきかもしれません。
とは言うものの、今は参議院選挙中で、東京や大阪選挙区などの応援に飛び回っておりますので、なかなかそうもいきません。
今日は、東京の勉強会などでご指導いただいています寺島実郎先生が来和。
三井物産で直属の部下であられた(株)セイカの竹田純久社長のおかげで、小さな勉強会を持ちました。
選挙期間中でもあり、全くの非公開で少人数の会となりました。本来、お声がけすべき皆様にも不義理をしましたが、選挙運動と誤解されてはならず、本当に失礼しました。
寺島先生は、従来から「強欲な金融資本主義」には警鐘を鳴らされていましたが、アベノミクスによる株価引き上げの背景を説明の上、そのリスクを指摘されていました。
昨年の10月以降今日まで、外国人の買い越しが約10兆円。その反面、日本の個人投資家と機関投資家はほぼ同額を売り超しています。
つまり、ヘッジファンドなどの外国人投資家が、投機のために流動性の高い大型株を買い、日本人投資家はこれ幸いと株を売って益出しをしている構図です。
日本人自身が日本経済の将来を買っていない現実を直視すべきだとのことです。
当然、外国人投資家も売り逃げるタイミングを図っているでしょうから、株価幻想に振り回されないようにと忠告されていました。
一方で、企業物価指数は、この半年で、原材料が2割増、中間財が4%程度の上昇。消費材も2.5%上層。円安などによる原材料の高騰をすべて転嫁できていないものの、確実に消費者物価は上がっていきます。
しかし、勤労者の手取りは、いまだに前年比でマイナスです。
統計を基にした寺島先生の解説は説得力のあるものでした。
この選挙後には、与野党関係なく、日本経済の実態をよくよく分析し、対応の誤りなきを期さなければならないものだと確信しました。