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2012年6月14日

北尾吉孝著「日本経済に追い風が吹いている」

 北尾吉孝さんから、またもやご近著をいただきました。「日本経済に追い風が吹いている」(産経新聞出版)です。

 これまで、ご紹介した中国古典の本ではなく、ビジネスマン北尾吉孝さんとしての日本や世界の経済問題への解説と提言の書です。

 「欧州に暗雲が漂い続け米国に景気失速の可能性がある今、日本は震災復興需要を起爆剤とし、日銀の金融緩和と併せて悲願のデフレ脱却が実現できる絶好の機会を迎えている。」との判断を前提に、「新たな成長を目指し世界に先駆けてスタートできるこの追い風を逃してはならない。」との前向きなメッセージです。

 そのためには、TPPや移民などの問題にかたくなにならず、オープンに国を開いていくべきであるとの基本スタンスがあります。また、資本市場の改革や電力の自由化なども重要視されています。

 そして、ギリシャやスペインの政府債務危機から来る欧州のリスクを考えれば、今のタイミングで増税をすることには反対の立場を明確にされています。

 一方で、財政再建の重要性に関しては、国債の利払い負担急増のリスクや日本国債の格付けのさらなる引き下げに警鐘をならしておられます。

 あくまでも、今のタイミングではないという強いご主張です。

 この点は、私の今の立場とはそう違わないと考えています。

 欧州の経済危機の最中に消費税を増税するするつもりは、政府にもありません。だから、停止条項が法案に入っています。

 企業経営のように機動的な運営ができればよいのですが、民主主義の政治には時間がかかります。

 今回も、一昨年の末から党内論議を始め、昨年の6月に成案、昨年の年末に素案をまとめ、今年の3月に党の決定を経て、4月に閣議決定。法案審議が5月、6月です。1年半以上かかっています。

 これが遅すぎるという批判は甘受しますが、現実にはそうなのです。ですから、欧州危機が一段落してから、議論をスタートしていたのでは間に合いません。

 それでなくても、政治家は増税を先送りしたい人種なのです。この20年間の政治を見ていれば一目瞭然です。

 ですから、引き上げを決めておいてから、2年後の経済状況を見て、世界経済危機のさ中なら、実行を停止すればよいと考えます。

 しかし、増税だけでは財政再建できないことも確かです。

 今日の北尾吉孝さんのブログ「北尾吉孝日記」に「山田方谷」のことが書かれてました。私もおなじように自分のブログ[田口佳史著「リーダーの指針東洋思考]に書きましたので、うれしい驚きを感じています。

 皆さん、ぜひ北尾さんのご著書もブログも読んでみてください。

 
                    私たちのために。
                    私たちの子供たちのために。  
                    私たちの大切な人のために・・・。
                    信じられない政治に終止符を打つ。 

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2012年6月13日

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