子ども手当法案、衆議院本会議で可決。
本日の衆議院本会議で子ども手当法案と高校授業料無償化の法案が可決成立しました。
子ども手当は民主党のマニフェストの、いわば目玉でした。
私は、子ども手当には二つの意味があると考えています。
今年度は月額1万3千円でスタートですが、平年度2万6千円の子ども手当に必要な財源は5兆3千億円です。
実は、日本政府の子育て支援予算の額は経済規模に比較して、これまで先進国で最低水準でした。教育費も同様です。ちなみに公共事業予算は断トツの1位です。ですから、「コンクリートから人へ」というのは、このアンバランスを直すということなのです。
つまり、子ども手当のマニフェストは、「4兆8千億円の防衛予算をも上回る予算を子育て支援に新たに使います。」と言うメッセージだとご理解いただきたい。
二つ目は、これまでの政策執行には、「事業仕訳け」で明らかになったように、公益法人や特殊法人を使っていました。つまり、天下りの給料や退職金に消える部分が大きかったのです。
子ども手当は、そのような「中間搾取」をさせないで、直接、政府のお金を国民の手元にお届けするという政策手法の変更の宣言でもあります。
もちろん、この財源は恒久財源でなければなりません。閣僚会議で予算の枠を決めて、優先順位に沿って予算をあてはめていく。子ども手当は優先度が高いですから、予算は組めます。劣後する政策には予算が回らない。23年度予算はそのような予算編成になります。
どちらにしても、恒久財源ができなければ、満額の支給はできません。将来の子どもたちに借金のツケを回すことは止めるべきです。
また、1万3千円の支給をしてから、効果を見極める必要があります。たとえば、それでも、給食費の滞納が減らなければ、給食費は子ども手当から天引きして市長村に交付するようにすべきかもしれません。保育サービスなどの現物給付に変えることも検討されて良いでしょう。
私は、何が何でもマニフェストに固執する立場は取りません。子育てに国の資源配分を増やすという趣旨さえ守れば、国民の皆さんが納得する使い道に変えても良いと考えます。
なお、日本に住む外国人の保護者にも子ども手当が支給されることに批判があります。これは、条約によって、外国人の方にも「内国民待遇」をすることが決められています。今の児童手当でもまったく同じ仕組みです。外国に住む日本人も、同様に先方の国の助成策の恩恵を受けていますので、そこは相互主義なのです。ご理解をいただきたいと思います。
私たちのために。
私たちの子どもたちのために。
私たちの大切な人のために・・・。
信じられない政治に終止符を打つ。
そして、信じられる政治を創るために。