移民政策
コメント欄でご質問があったので、簡単に所感を述べます。最近、街頭活動に時間がとられて、「政策の窓」を更新できていません。いずれ、「政策の窓」できちんと報告させていただきます。
基本的には、移民の受け入れが日本の経済や社会を活性化させるのに必要だと考えます。しかし、それは異なる文化や背景を持つ人間同士で刺激を与えあえば、活力ある日本が再生するという理由からです。決して、人口の減少に対応するためという趣旨ではありません。
1000万人という数字はともかく、人口の減少をカバーするだけの移民の受け入れは現実的ではありません。人口の減少を前提にしても、資本投入の増加と「全要素生産性(生産の技術や効率の改善)」を高めれば、高齢化社会を支えるのに十分な経済成長は可能です。
もちろん、経済成長至上主義に対しての反論もありえましょう。ただし、その場合は、急激に高齢化する社会での費用負担をどうするかという問題を解決しなければなりません。それでも、ひとつの考え方だとは思いますが。
アメリカに住んでいた時、無差別殺人が起こり始めた頃でした。アメリカ人の友人いわく、「動機のよくわからない殺人事件は白人だけの中流階級が住む同質的な地域ばかりだ。異質な人々が住む地域ではありえない。」と。とても、印象的でした。日本は、今、「同質性の壁」にぶち当たっているようです。
アジア諸国を回ると、子供たちが目を輝かせて、勉強やスポーツに取り組んでいます。また、若者たちは、自立してものすごい勢いで仕事をしています。残念ながら、日本の「ぬるい環境」とはまったく違います。
世界中から、やる気のある能力の高い人材に来てもらって、日本人と一緒に新しい文化や競争力の高い産業を作っていくことが必要です。すでに、東京の金融産業では、インド人や中国人、そしてアメリカ人やイギリス人が同じフロアで日本人とチームうを組んで仕事をしています。トヨタ自動車のデザイン部門は外国人が責任者の部門もたくさんあります。
私の夢は、和歌浦に企業のデザインセンターやITセンターを作って、世界中のデザイナーや技術者を呼んでくることです。「企業誘致」というよりも「人材誘致」という新しい発想が必要でしょう。そのためにも、世界中の人が日本で働きたい、日本に住みたいと思うように、私たち自身が変わらなければなりません。今のままでは、なかなか来てくれません。日本の移民政策の議論で欠けているのは、そもそも外国から移民が来てくれる国なのかと言う謙虚な反省です。
私たちのために。
私たちの子供たちのために。
私たちの大切な人のために・・・。
信じられない政治に終止符を打つ。
そして、信じられる政治を創るために。