周平号は行く
落選中の候補者稼業も1年半となりました。この年齢になって恥ずかしいのですが、人生には経験しなければ分からないことが山ほどあります。官僚からトヨタ自動車?を経て、政治の世界に入ったものですから、毎日が勉強です。
先月から、自転車で和歌山市内を回ることにしました。いわゆる「ママチャリ」と言う主婦がお買い物に行くときに使う自転車です。その荷台に、プラスティックの水道管をくくりつけ、「岸本周平」と書いたのぼりを差し込んで、走ります。これは目立ちます。
落選してから、マウンテンバイクに乗って通勤していました。でも、マウンテンバイクではダメなんです。そのことに気が付くのに1年半もかかってしまいました。自動車よりは、自転車で走っていた方が、有権者との距離は近くなるのですが、マウンテンバイクよりも「ママチャリ」の方が感じが良いように思います。さらに、「岸本周平」というのぼりまで立てていますから、こちらの必死さが伝わります(あるいは、、、そのはずです。)。
今日も、早朝の街頭演説の時に、南海市駅からJR和歌山駅まで、大通りをこの自転車で走って移動しました。交差点で待っていると、バイクのおばさんが「がんばってね!」、自転車の奥さんが「ごくろうさま!」と声をかけてくれます。タクシーの運転手さんは、駅前での演説のおかげで、みなさん顔なじみなので、ニヤッと笑っていただけます。普通のドライバーの方は、一瞬ギョッとした表情をしますが、その後、フーンという感じになります。何台か、知り合いの車がクラクションを鳴らしてくれました。移動に15分くらいかかってしまいますが(車でも10分はかかります)、身体も温まりますし、有権者との距離も近くなり、一石二鳥です。
こんな素晴らしいことに1年半も気が付かなかったとは!残念です。しかし、官僚上がりの私がこのことに気付くには、やはり1年半と言う時間が必要だったのかもしれません。何が何でも当選して、良い政治がしたいという熱い思いがようやく湧いてきたということでしょうか。
もっとも、最初にこの自転車に乗って、和歌山市内で一番大きな「けやき通り」を走った時、はじめの5分間は恥ずかしくてうつむき加減でした。それでも、励ましの声をいただいてからは、胸を張って乗れるようになりました。
政治は感動を与えるところから始まります。小さなことかもしれませんが、和歌山市民の皆さんにサプライズと小さな感動を感じてもらえれば幸いです。苦笑でも冷やかしでもよいと思います。和歌山在住の皆さんはこの自転車を見つけたら、ぜひ手を振って声をおかけください。全国の皆さんは、暇があれば和歌山に観光を兼ねて私の自転車姿を見に来てください。おいしい和歌山ラーメンもありますよ。