和歌山県知事 岸本周平 official website

Blog活動ブログ

2006年12月12日

大阪での勉強会

 昨日は、日常活動を淡々とこなした後、夜は大阪市内本町の竹中工務店本社ビルで開かれた関西のビジネスマンや政府関係者の勉強会に行ってきました。前から、頼まれていたもので、約束どおり、2時間の講演をしました。日本経済の現状と共に、企業が直面しているコンプライアンスや企業の社会的責任に関するお話をさせていただきました。

 久し振りに、大阪に行きましたが、さすがに商都大阪は健在で、だめだと言われながらも活気が戻っているように感じました。東京、名古屋、大阪というような大都会は景気が回復しています。地価も東京、名古屋のみならず、大阪市内でも高騰してきています。

 「みその商店街」や「ぶらくり丁商店街」のシャッター通りに慣れた目で見ると、別世界のようです。若者の働く場所がなく、人口が減少していく和歌山市の現状を今一度、深刻に考えさせられました。

 和歌山では、個人の貯蓄高は全国でもトップクラスで、資産家も沢山います。ある意味で、貧富の格差の大きい町かもしれません。ところが、この資産を新たな投資に回してリスクを取るビジネスモデルがありません。お金持ちは生活に困らず、子供さんたちも東京や大阪で不自由なく暮らせているので、新規の投資をする必要がないのです。

 一方で、商売を始めたい若者にはチャンスがありません。シャッター通りのお店ですら、賃貸料がべらぼうに高いのです。地主さんは生活に困っていませんから、別に安い賃貸料で借りてもらう必要がないからです。

 和歌山市内にたくさんある貸しビルや貸し店舗の賃貸料を政策的に引き下げ、新規事業スタートのためのシーズマネーを提供することで、新しい投資を生むことが重要です。大企業の誘致も必要でしょうが、交通アクセスを考えると、そう簡単ではありません。

 むしろ、やる気のある若者が、簡単にビジネスを始められる環境を作って、市内でゲリラ的に、サービスや物販のお店が増えていく方が、活気が戻ってくるのではないでしょうか。実際、そのようなおしゃれなお店も少しずつですが、できています。お金と人が動かないと、町の活性化にはつながりません。

 その上で、関西空港が目と鼻の先にある長所を生かし、中国、韓国のみならずアジア中から、優秀でやる気のある外国人に来てもらって起業しやすい町づくりをすることが一つの可能性ではないか、、、。難波駅から、本数の少なくなった特急サザンに乗って和歌山市駅に帰るまでに考えたことです。

 

 

みその商店街

2006年12月10日

活動ブログ
一覧へ

公共政策プラットフォーム

2006年12月13日