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2014年5月8日

米国の底力はシンクタンクの強さ!

(マンスフィールド財団主催のシンポジウム。)

 今年は、4月、5月と立て続けにワシントンに行って議員外交ができました。政策的なお話は、既にこのブログに書きましたが、痛感したのは、米国のシンクタンクの底力です。

 1995年から98年まで、米国プリンストン大学で教鞭をとっていた時に、毎月のようにワシントン詣でをしましたので、当時もシンクタンクの威力に驚かされました。

 リボルビングドアと言われるように、大学やシンクタンクの研究者が政府に入ったり、出たりを繰り返していました。共和党系、民主党系、中立系などのシンクタンクが数多く設立され、主に寄付金で運営されています。

 日本では、長い間、霞が関の官僚がシンクタンク役でしたので、その文化の違いは大きいですね。

 日本でも、金融機関系のシンクタンクはありましたが、米国流とはどうも様子が違います。今は、案外、メーカー系のシンクタンクの方が元気が良くて、個性的な発信をしているように思います。

(久能祐子会長のS&R財団が所有する1801年建造の「Evermay estate」)

 今回も、ブルッキングス研究所のミレヤ・ソリス日本部長、ピーターソン国際経済研究所のアダム・ポーゼン所長、外交評議会のシェーラ・スミス上級研究員、国際戦略研究所(CSIS)のマイケル・グリーン副所長、センター・フォー・アメリカンプログレスのグレン・フクシマ上級研究員、ヘリテージ財団の横江公美上級客員研究員などと、面談しました。

 その他、ジョージワシントン大学のマイケル・モチヅキ教授、ジョンホプキンス大学のケント・カルダー教授などの大学も、ある意味シンクタンクの一部を構成しています。

 民主党、共和党の二大政党制の中で、政権交代のたびに政治的任命の高級官僚が入れ替わりますが、その受け皿として、大学やシンクタンクが機能しているのはうらやましい限りです。

 上の写真の「Evermay estate」は1801年に建てられたワシントンでも一二を争う美しい建物ですが、日本人の久能祐子さんが会長を務めるS&R財団の本部となっています。

 S&R財団は若手の芸術家や起業家の助成をしている財団で、日本人のワシントンでのプレゼンスを高めていただいています。

 日本でも、このような財団やシンクタンクが個人の寄付を基に設立されるような時代を一日も早く実現したいものです。NPO法人への寄付金税制もその一環として、2年前に議員立法で拡充しました。来年、さらに使い勝手が良いように直していきます。一歩、一歩ですね。

(ニュースの博物館「ニュージアム」の展示:ベルリンの壁)

>(ニュースの博物館「ニュージアム」の展示:ニューヨークのワールドトレードセンター屋上の放送塔)

 ワシントン滞在中、休憩時間に、ニュースとジャーナリズムに関する博物館「ニュージアム(Newseum)に行ってきました。

 一般大衆とマスメディアの双方が、互いをより良く理解し合えるよう手助けすることを目的に建設され、運営には、フリーダム・フォーラムという無党派の財団が資金を提供しています。

 これも米国らしい財団のあり方だと思います。

 FBIが捜査の過程で押収した証拠品の現物がたくさん展示されていました。ワシントンへ行かれたら、ぜひお立ち寄りください。「報道の自由」の有難さがわかります。

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