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2012年5月7日

山下泰裕著「背負い続ける力」

 連休中に、柔道家の山下泰裕さんから、ご近著「背負い続ける力」(新潮新書)を送っていただきました。

 山下さんとは、トヨタ自動車に勤務している頃、日本IBM主催の勉強会「富士会議」で知り合いました。かれこれ、10年近く前になります。同年代の気安さか(私の方が1歳上)と、「世界の山下」なのに、超きさくな山下さんのお人柄で、親しくさせていただいてます。

 浪人中も、応援に来てくれました。

 柔道家として道を極めた山下さんの価値判断はとても説得力のあるものです。

 全日本の監督の時に、それまで国際試合で負けたらそこで引き上げていた選手たちに「自分が負けた相手を応援しろ。」と指導したそうです。勝負だけにこだわらずに、相手を尊敬する態度が大事なんだと。

 そこには、勝った場合には、「負けてくれた相手がいたから勝てたんだ。有り難いと思おうよ。」という指導と同じ哲学があります。

 それ以来、選手たちが勝ち負けにこだわらずに、「いい柔道」をするようになり、結果として日本チームが強くなったそうです。

 また、北京オリンピックの前に、中国の男子柔道が弱かったので、彼のひきいるNPO法人「柔道教育ソリダリティー」を中心に、日本に呼んで強化合宿をしたのは有名です。

 「そんなことをして日本選手が中国選手に負けたらどうするんだ。」との批判に、山下さんは「それ以上に強くなれば良いでしょう。」と涼しい顔。「反日感情の強い時に、中国選手を応援している日本人がいることが民間外交の強みなんです。」との山下さんは立派な外交官です。

 このように、いつもお話として聞いていることがたくさんこの本には載せられています。


(私の当選直後に、NPO法人「柔道教育ソリダリティー」の交流会にて記念撮影。我がことのように喜んでくれました。) 

 この本は、山下さんの第一の人生「ライバルたちとしのぎを削った選手時代」、第二の人生「勝負を追及する指導者としての時代」、第三の人生「国内外に柔道の心を普及、発展させる時代」、そして、今の第四の人生「スポーツ、人間教育、国際交流を複合的にからめた活動の時代」と、彼が成長していかれる姿がそのまま書かれています。

 浪人中に、何度も励ましてもらった彼の温かさと、スケールの大きいお人柄を思い浮かべながら、一気に読み終わりました。山下泰裕さん、いろいろと有難うございました。

 皆さん、ぜひお読みください。

                    私たちのために。
                    私たちの子供たちのために。  
                    私たちの大切な人のために・・・。
                    信じられない政治に終止符を打つ。 

5月9日(水)CS朝日ニュースター「ニュースの深層」に出演!

2012年5月7日

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