被災地の栄養状況
被災地の避難所では、場所によってはタンパク不足、ビタミン不足による健康被害が起きているところがまだあるようです。
ユニセフの医療救護チームから、医療関係はまずまず対応できているが、栄養関係は必ずしも体系的なバックアップ体制ができていないとの声が私のところへ届きました。
その後、電話で詳細を聞くことができました。
おにぎりやパン、カップラーメン中心で、副食がほとんどない状況。また自宅で生活している被災者も厳しい状況におかれている。
その結果、高齢者を中心に皮膚炎や口内炎などが発生。感染症も流行しています。
ユニセフはこれまでの海外での災害救援活動の経験が豊富です。今回も、ユニセフ・ソマリア支援センターの保健・栄養・水衛生事業部長を勤めておられる医学博士の國井修先生から提案をいただきました。
少なくとも、一日一食は栄養バランスのとれたお弁当を被災者に届けるシステムが必要。短期的対策としては、ビタミンや栄養素を含むサプリメントをも必須。
このことを辻元清美ボランティア総理補佐官に相談したところ、『そうやねん。サプリメントでもええから、ビタミン届けようということで、指示したんやけど、単発的な動きでしかないねん。』
このままではいけません。
政府の優先順位をあげるために、被災者生活支援対策本部長の松本龍防災担当大臣にも相談することにしました。
このような場合、間に官僚機構を入れると、時間がかかり過ぎたり、皆それぞれ重要なことをやって時間が足りませんから、どこかで消えてしまったりしてしまいがちです。
ユニセフから問題点を的確に指摘したレターを書いてもらいました。状況を言ったのだから、それで動け、迅速な行動が大事だと思われるかもしれません。しかし、実は、こういう皆が混乱している時には「紙」が大事なのです。紙で政治家同士で合意し、この紙を役所に渡して動かすのが、効果が一番ある方法なのです。
総括的なシステムをつくらなければいけません。
今回は、これで動くと思いますが、被災者の皆さんの栄養状況が一刻も良くなるよう今後も状況を追いたいと思います。