NHK放送技術研究所に行ってきました。
(スーパーハイビジョンの撮影用カメラの前で記念撮影)
昨日は、情報通信議員連盟の有志の仲間と一緒に、NHK技術研究所に行ってきました。
スーパーハイビジョンの実験や、次世代の地上放送に向けた大容量伝送の技術などを視察するためです。
スーパーハイビジョンは、今のハイビジョンの16倍にあたる3300万画素の膨大な情報量と22.2マルチチャンネル音響の組み合わせで、画面も10メートル規模の大きなものでした。
臨場感があると同時に、自然の状態に近いせいか、3Dではないのに、立体的に見えました。とても不思議な感覚でした。永井研二技師長さんと久保田啓一研究所長さんによれば、そのように見える科学的な説明が可能であるとのこと、、、、。
NHKの高い技術力に感動しました。
新成長戦略の中では、このような高い技術をいち早く「世界標準」にすることが重要です。
日本で、デジタルの放送技術が進んでいたので、撮影用機材は日本メーカーの独壇場です。確かに、受像機は韓国メーカーに追い上げられ、いずれ中国メーカーにもやられるかもしれませんが、放送技術さえガッチリ確保すれば、輸出のメシの種は残ります。
昔は、基礎技術の研究も可能だったので、サルの脳の研究者や心理学者なども研究者の中に居て、異文化のぶつかりあいがあったそうです。
そんな一見無駄なようでも、多才な人々の集団で研究することで、今のハイビジョンの技術の基礎ができたそうです。
しかし、技術だけでは世界競争には勝てません。過去の経験からも世界標準を取ることが重要だと、NHKの皆さんも認識されていました。
この他、放送と通信の特徴を生かした、新しい放送通信連携サービスの実験も見せていただけました。
放送中の「龍馬伝」にその外国語字幕を通信で同期させる実験もやっていました。
「事業仕分け」的には、このような科学技術の研究は、無駄の塊のようにも見えます。しかし、昔、通産省の産業技術研究の予算を査定した経験からすると、打率1%であっても、研究しなければ成果は出ません。
20年前に予算をつけた「常温超伝導」技術が、今、花開いています。
スーパーハイビジョンの技術、ぜひとも応援したいものです。