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2010年12月10日

ジョゼフ・ナイ教授との朝食勉強会

(冬の日差しの中の衆議院第二議員会館 撮影by 岸本周平)

 今朝は、ジョセフ・ナイハーバード大学教授の朝食勉強会に参加。主催は東京財団。

 安全保障をテーマに、午前8時からサンドイッチを食べながら、米国からのゲストと議論する会です。

 今日で8回目。通訳が入らないので、英語のレッスンのつもりで毎回参加しています。

 ナイ教授は民主党政権で国防次官補や国務副次官を歴任。ハーバード大学のケネディー行政大学院の学長も。

 彼は、国家の競争力について、軍事力や資源などの「ハードパワー」と文化的、政治的な影響力である「ソフトパワー」を組み合わせた「スマートパワー」を提唱しています。

 印象深かったのは、「中国の軍事的拡張と北朝鮮の脅威のおかげで、日米同盟の重要性が再認識されていることは良いこと。日・米・韓の緊密な関係が今ほど求められている時代はない。ただし、中国封じ込め(containment)という言い方はふさわしくない。冷戦時の封じ込め政策は貿易も人の交流も無かった。今、米国と中国は最大の貿易相手国だし、留学生も含め、人事交流は盛んだ。」とのくだり。

 私の質問は「日本人はこれまで、中国に対して優越感を持っていた。今年、経済でも追い抜かれ、アジアでのプレゼンスも逆転され、emarging China vs. declining Japanという事実を認めたくないとの感情がある。これは、過度なナショナリズムにつながる可能性がるので、どのように対処したらよいのか?」というものです。

 ナイ教授のお答は、「新しい、若い世代に期待するしかないのではないか。若い世代の人事交流などを積極的に行うことが良い。その意味では、日本の若者を含む、日本人全体の内向き志向がとても気になる。日本人の海外留学生が激減しており、海外に目を向ける若者が少ないのは心配だ。」

 先日のジェラルド・カーチス教授の心配される「内向きの日本」と同じご意見。

 私も、今の「内向き日本」を何とかしなくては、との思いです。

クールジャポニカ!

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