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2010年8月25日

ギリシャ国民はしたたか!


 (ベルギー中央銀行総裁との会談の模様。)

 今は、ベルギー現地時間8月25日(水)、午前8時。

 昨日、午前中、ギリシャ第2位のアルファ銀行のマスラキス・チーフエコノミストと意見交換をしてから、午後、欧州委員会のあるブリュッセルに移動しました。

 滞在中、ギリシャの市民は日々の生活を楽しみ、CNNの映像で見るデモや暴動のような様子はまったくありません。

 ただし、デモは危機前から常態化していたので、9月以降、気候がよくなれば再開するらしいですが、、、笑。

 ギリシャ人の通訳の方に聞いても、「公務員の賃金は高すぎたし、コネ社会なので、年金の受給に関してもインチキが多かった。消費税の増税も、政府にお金がないのだから受け入れざるを得ない。しかたがない、というのが一般市民の感覚ですね。」とのこと。

 政府の指導層やマスラキス博士のような民間エコノミストなどは、今回の危機を絶好のチャンスと見ているようでした。コネ社会に属するエリートと欧米の大学を出てIMFなど国際機関で働いてきたエリートとの政治的闘争という面があるのです。

 消費者物価は、毎年2%アップなのに、公務員の賃金は毎年7%アップ。コネ採用で、国民の30%近くが公務員。規制で既得権層が守られて、ビジネスチャンスがない。たとえば、1975年以来、今まで長距離トラックの台数が同じというしだいです。

 アジア金融危機後の新宮沢構想の担当者として、IMFがいわゆるワシントンコンセンサスに基づいて、急激な改革を押し付けた姿を見てきました。インドネシアなどはその結果、国内金融が破壊され、回復が遅れることにもなりました。

 今回、ギリシャ政府はIMF、欧州委員会などの厳しい改革案(コンデショナリティー)を逆手に取って、遅れてきた国内の構造改革を一気にやってしまうつもりだと感じました。

 金融危機後の韓国が国内産業の構造転換をドラマティックに行い、今、経済成長をエンジョイしているような結果をねらっています。

 しかも、地下経済の摘発による増収効果(対GDP比3〜4%)はプログラムに入れてませんから、不確実とは言え、ギリシャ政府は「のりしろ」を持って、IMFと対峙できます。

 これからの展開を注意深く、見守っていきたいです。心のどこかで、日本政府もIMFの傘下に入れば、構造改革が早く進むのにな、、、とささやく声があります。

 しかし、その構造改革をしたくて、政治家になったのですから、日本の既得権益層と闘うために、帰国後は暴れますよ。

 マラスキス博士は別れ際に、「ギリシャ危機のおかげで、ユーロ安になって、今、輸出でドイツにもうけさせている。今後、我が国の改革が進めば、ユーロが高くなって、次は日本がもうける番だ。」と、ニヤリ。

 うーん。文明発祥の地の民は煮ても焼いても食えませんね。

ギリシャ政府関係者との会談

2010年8月24日

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欧州委員会の見方とIMF

2010年8月26日