和歌山県知事 岸本周平 official website

Blog活動ブログ

2010年5月27日

国際通貨基金2010年対日4条協議

 国際通貨基金(IMF)の対日審査が今年も行われました。

 今回の目玉は、「2011年度には財政健全化を開始し、消費税を徐々に引き上げていく必要がある。成長を促進させ、デフレを解消するための政策をとることによって、こうした取り組みは後押しされるだろう。」として、財政再建の道筋が示されたことです。

 日本がIMFに加盟したのは1952年です。4条協議と言って、メンバー国はすべて、マクロ経済の審査をうけることになっています。もちろん、IMFからお金を借りている国は毎月のように審査、審査です。

 2010年度には日本の総債務残高(国、地方、社会保障基金の短期債務を含む債務)対GDP比は227%。これは、もちろん世界1位です。2位のギリシャが133%。

 IMFからは、「財政健全化は来年から開始すべきである。これ以上遅らせてしまうと、公的債務は持続不可能な高水準のまま長く将来まで継続することになるだろう。」と指摘されました。

 その方法としては、2014年に総債務残高対GDP比を240%で安定化させてから、縮減するために、今後毎年1%ずつ対GDP比でプライマリーバランス赤字を減らしていくことが求められています。

 具体的には、消費税を徐々に引き上げて15%にする。一方で、景気刺激策は今年で終了。社会保障費など以外の予算の伸びを据え置く。年金以外の社会保障費も伸び率を1〜1.5%に抑制。年金は需給開始年齢を引き上げること。などが必要になります。

 予算の抑制ができなければ、消費税は22%に引き上げなければなりません。
 
 数字を見ると、皆さん、ギョッとされるかもしれません。しかし、IMFのエコノミストの計算ですし、私の感覚からも当然の数字だと言えます。

 長年の自民党の利権政治の下で、私たちの財政規律がまったく麻痺してしまっていたのですね。

 しかし、IMFに外から言われて直すのは悔しいですよね。

 財政の問題は、党利党略ではなく、超党派で解決するしかありません。勇気を持ってその一歩を踏み出す時です。

             私たちのために。
             私たちの子どもたちのために。  
             私たちの大切な人のために・・・。
             信じられない政治に終止符を打つ。
             そして、信じられる政治を創るために。

国家財政を考える会

2010年5月26日

活動ブログ
一覧へ

「通年国会制」が必要!

2010年6月1日