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2008年12月17日

セレンディピティー

 皆さん、セレンディピティー(serendipity)という言葉を聞いたことありますか?

 童話「セイロンの三王子」からの造語(英語ですが、、、)です。

 セレンとはセイロンのこと、今はスリランカ(輝く島)と呼ばれるインドの南の島です。その国の三人の王子さまは特に秀でた能力はないのですが、転んでも起き上がった時に手に珍しい宝物をつかむような力があるのです。

 それは、単なる「幸運」をつかむということではないのですが、18世紀のイギリスの作家「ウオールポール」が感動して作った造語が今の英語に残っているのですね。

 たとえば、白川英樹教授@筑波大のノーベル賞は「電気を通すプラスチック」の発見でした。白川教授が、まだ助手の頃、留学生に教えた実験が失敗。触媒の量を1000倍も入れたので、本当は黒い粉末ができるはずのところ、銀色のフィルムができました。それを、失敗だと捨てずに研究したところ、ノーベル賞につながりました。
 
 田中耕一さん@島津製作所のノーベル賞も同じようなプロセスです。何年も一生懸命、地味な実験をしていた中で、たまたま、使う試料を間違ったのですが、おばあさんの口癖の「もったいない」を思い出して、で、試し続けてみたら、、、。これがノーベル賞です。

 気づき!と実行力が合わさって、始めて幸運も訪れるという意味が「セレンディピティー」です。

 日本の童話の「三年寝たろう」のような受身ではなく、ことわざの「犬も歩けば棒に当たる!」式の積極的な生き様へのご褒美かもしれませんね。

 トヨタ生産方式の代名詞である「ジャスト・イン・タイム(カンバン方式)」は、戦後、トヨタの大野さんがアメリカで勉強して、30年かかって完成しました。

 でも、これはフォードやGMの生産ラインを見たからではないのですよ。何と、当時のアメリカのスーパーマーケットの在庫管理の手法から編み出したとのこと。これも、「セレンディピティー」でした。

 すべての人に「セレンディピティー」の機会は訪れます。「気付き」と「実行力」で幸運を手にしましょう!このお話は、ラジオの和歌山放送で1月4日午後6時半から詳しくお話しますので、ぜひお聞きください!

             私たちのために。
             私たちの子供たちのために。  
             私たちの大切な人のために・・・。
             信じられない政治に終止符を打つ。
             そして、信じられる政治を創るために。

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