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Blog活動ブログ

2007年10月6日

和大生涯学習教育研究センター


         (理化学研究所の西川伸一教授の講義風景)

 今日も周平は、早朝から走り回りました。たまたま、政治活動ではないイベントにも参加できましたので、報告します。このブログでも紹介したことがありましたが、理化学研究所の西川伸一「発生・再生科学研究センター」副センター長が和歌山に来られました。西川先生はエンジン01文化戦略会議の仲間で、高野山のイベントでご一緒してから、今でも同じ勉強会のメンバーです。

 和歌山大学の生涯学習教育センター主催の「土曜講座」の講師として来られたのです。午後2時から2時間の講義は、「市民に支えられる先端医学にむけて」というテーマでした。西川先生は、新陳代謝の根元を支えている「幹細胞」の研究を続けておられ、再生医学の分野では第一人者です。一方で、社会哲学的なアプローチもされる幅の広い論客です。ご本人のお話しでは、「ほんとうは文科系の人間なのだが、もうひとつ自信がなくて、医学部に行った。」と私のような根っからの文科系の人間には理解できないことをおっしゃっていました。

 この「土曜講座」に出てみて驚いたのは、写真で見ていただいてわかるように、シニアの方々が圧倒的に多いのです。私としては、友人の西川先生がわざわざ和歌山に来てくれたのに、「再生医学」のお話しなので、会場がガラガラだったらどうしようと実は心配していました。その心配はありがたいことに、大はずれ。

 年配の男性、女性が大勢、熱心にノートを取っています。素晴らしいのは、その中に、高校生も混じっていました。西川先生の講義は、難しい内容を噛み砕いて説明してくださいますが、相当レベルの高い話しです。まさに、「生涯学習」のモデルになるような場面です。

 私がアメリカのプリンストン大学で教えていた頃に、町のシニアの皆さんが、講義を聴講していたのに驚いたことがあります。高校生も講義を聴いていました。全く同じ環境がこの和歌山にもあるのです。ほんまに感激しました。

 西川先生の講義の中で、目からウロコだったのは、アメリカでは患者団体と研究者や医師の団体がコミュニティ―を作っているということでした。アメリカでは「自分の病気」を治すよりも「病気そのもの」を治すという意識で、患者団体ができて寄付を集め、患者さん自身も進んで治験の対象を引き受けるそうです。

 残念ながら、日本では「自分や自分の子供の病気が治れば良いのだ。」という意識が強くて、患者団体が外に向って発信していくことが少ないそうです。また、医師も研究者も患者団体と一緒に行動しようとしないのが日本の特色だそうです。今日は、色々と考えせられる一日となりました。政治活動以外に、「充電」の時間のたいせつさを痛感しました。西川先生、和大の先生の皆さん、有難うございました。

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