紀伊半島知事会議 飛び地の村、北山村にて
紀伊半島知事会議は和歌山、奈良と三重の三県で、持ち回りで毎年開いています。
今回は和歌山県主催で、日本唯一の飛び地の村、北山村で開催しました。
日本郵政(株)社長の増田寬也社長をお招きし、「人口減少といかに向き合うか」と題して基調講演をしてもらいました。増田さんは、人口戦略会議で10年前に「消滅可能性都市」を発表し大きなインパクトを与えた方です。
今回初めて近隣の市町村長さんにも参加してもらって、人口減少を前提とした「広域連携・広域行政」をテーマに議論しました。
人口減少自体はトレンドとして止められないので、どのように賢く縮小していくのか。縮小社会への適応が求められます。
一方で、それぞれの地域でコミュニティ機能つまり「共助」の仕組みをつくり、「住みやすさ」を追求する必要があります。そのことで、移住定住も進むはずですが、その手前の「二地域居住」を促進することが重要です。
増田さんからは、まずは東京一極集中の是正が大前提だとの指摘があり、10年前の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」は効果が出ずに失敗だった。人口の自然減対策としての子ども・子育て支援と社会減対策としての東京圏への人口の過度の集中を止める政策を一本化するべきだとの提案がありました。
市町村長さんからは、消防やごみ処理など県境を越えた広域連携をさらに深める必要性とともにその基礎になる道路整備の重要性が指摘され、共通の課題を再認識しました。
山口賢ニ村長(当時)のお世話で、北山村の観光資源である「筏下り」体験と、昨年リニューアルした最新鋭のじゃばら工場の視察もできました。今後の紀伊半島の過疎地域の未来について、さまざまなヒントをもらえた会議となりました。