2006年9月4日
コンプライアンス考
週末は、あいも変わらず戸別訪問の日々でしたので、ブログはお休みしてしまいました。最近、ブログの内容が少しマンネリ気味で、読者のお叱りをいただいていたこともあり、今日は、先週の続きのコンプライアンスについて、考えて見ます。
コンプライアンスは新聞等では「法令遵守」と翻訳されて使われています。企業のほうでも、「法令」を守らなければいけないということで、「法務部」や「総務部」が担当している場合もあります。これはとんでもない勘違いなのです。
Complyという動詞は「あわせる」とか「包含する」という意味です。もしも、法令遵守であるなら、「comply with the low」となります。単にコンプライアンスというときには、「社会的要請にあわせる」という意味になります。
社会的要請の最たるものは顧客の要望です。顧客ニーズをしっかりつかまえることがコンプライアンスの基本です。その上で、環境問題や安全の問題など社会的要請の最たるものにあわせていかなければなりません。時代の変化に合わせて社会が要請しても、法律改正には時間がかかります。したがって、法律だけを守っていても社会的要請に応えることにはならないのです。ここが勘違いのポイントです。
したがって、幅の広い「社会的要請」に適応するための「コンプライアンス」は企業の経営戦略そのものと同じということになります。違いの分かる企業ではコンプライアンスは「経営企画部」や「社長室」で担当しているのです。その意味では、労働組合運動がコンプライアンスに重きを置くことがいかに重要かご理解いただけると思います。