トンガの鼻自然クラブ
今日は第3日曜日です。トンガの鼻自然クラブが作業をする日です。トンガの鼻は和歌山市内の雑賀崎北端に位置する岬の名前です。ここには、紀州徳川家の海防の拠点である見張り台や砲台を置いていたカゴバ台場の跡があって、歴史的な遺産なんですが、これまで、通路もなく埋もれていました。
トンガの鼻自然クラブはこの遺跡を復活させるために、市民の運動として、自発的に活動が始まったものです。道を作ることから始めたそうで、最初はほんとうにたいへんだったと聞きました。
私も、昨年の10月からメンバーにさせてもらい。毎月1回の作業に参加してきました。冬場は新しい道を作る土木作業が中心でしたが、5月頃からは、草が生い茂って、道や遺跡跡をおおってしまうので、草むしりが主な作業です。午前9時から11時までが作業で、11時からは簡単なミーティングです。つまり、作業の後で、お菓子やジュースをいただきながら、ワイワイと雑談するんです。いつも、会員の老若男女が20人以上集まります。
今日は、灼熱の太陽に照らされて、たいへんな消耗を強いられました。汗が吹き出して、10時頃には、ボーッとしてきました。熱中症にならないように、水分を取りながらの作業です。
そろそろ休憩しようかという気になった頃、運悪く蜂にさされてしまいました。大きさや色から、キイロスズメバチだったと思います。軍手をはめた右手の人差し指に突然、刃物で刺したような激痛が走りました。目の前に蜂がいたので、うずくまって静止していました。ちょっと怖かったですね。
自然クラブの仲間が、集まってくれて、アロエを探しに行ったり、救急箱を出して消毒してくれたり、一時は大騒ぎになりました。「救急車呼ぶか!」と叫んだ人もいました。早速、アロエを張って、包帯を巻いて、休憩しました。
ショックが起きたり、腫れたりするかなと心配しましたが、アロエの威力ですね、ブログを書いている今、異常はありません。手当てをしてもらった後、仲間のすすめで、作業は止めて安静にしたおかげだと思います。
将棋の米長邦雄永世棋聖の近著に「不運のすすめ」という新書があります。米長さんはその本の中で「避けようの無い不運にも光は射す。」、「不運の時こそ勝機をつかむチャンス」と書いています。確かに、キイロスズメバチに刺されて痛い思いをしたのは、日ごろの行いが悪いか、運が悪かったのでしょう。しかし、そのおかげで、大勢の仲間が私の身体を心配してくれて、優しくしてくれました。ほんとうにうれしい瞬間でした。人の情けを感じることができました。後半休んだおかげで、熱中症にならなくてすんだのかもしれません。
でも、、、、、。9月の作業日には、キイロスズメバチ君には会わないようにしよーうっと。(さすがに、真夏の8月は作業はありません!?)