公立の夜間中学校の必要性
(挨拶する岸本周平)
和歌山市の西和佐小学校で開かれた「平和と人権の集い」に参加しました。
主催はエンパワー西和佐と岩橋子ども会です。
小学生や中学生の発表に加え、公立夜間中学校の設立に向けた運動の報告がありました。
公立の夜間中学校の存在は知らない方の方が多いと思います。
政府広報のHPでは次のように説明されています。
『公立中学校の夜間学級、いわゆる「夜間中学」は、市町村が設置する中学校において、夜の時間帯に授業が行われる学級のことをいいます。
戦後の混乱期には生活が大変で、中学校に通う年齢の人の中には、昼間は仕事をしたり、家事手伝いをしたりと、昼間に中学校へ通うことができなかった人がいました。そこで、昭和20年代初頭、そういった人たちに義務教育の機会を提供できるように、仕事などが終わった後、公立中学校の二部授業という形で、夜に授業が受けられる夜間学級を設置したのが夜間中学の始まりです。昭和30年頃には、設置中学校数は80校以上を数えましたが、就学援助策の充実や社会情勢の変化に伴って自然減少し、現在では8都府県25市区に31校が設置されています。
現在、夜間中学に通っている人たちは、例えば、戦後の混乱期に学齢期を迎えたために学校に通えなかった人や、いわゆる中国残留孤児の人、親の仕事や結婚などに合わせて来日したものの日本の学齢を超過していた人、昼間の中学校で不登校となって中学校を卒業しなかった人など様々ですが、いずれも、何らかの事情で学齢期に義務教育の機会を十分に得られなかった人たちです。夜間中学では、このような多様な背景を持った人たちの学びたいという願いに対応して幅広い教育を行うなど、学びの機会の確保に重要な役割を果たしています。』
各都道府県に少なくとも一つの夜間中学校を設置することが奨励されていますが、和歌山にはまだ一つもありません。
会場では、岩橋地区で識字教育を続けている吉本拓司先生が、夜間中学校の必要性を熱く語ってくれました
和歌山に、夜間中学校を一日も早く設置するために努力します。
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