民進党結党大会に思う
3月27日の日曜日、民進党の結党大会に参加。
衆議院96名、参議院60名、参議院の共同会派5名の新しい政党ができました。
ゲストの脳科学者茂木健一郎さんが、「人工知能が囲碁で人間に勝てるようになったのは、反省することができるようになったから。反省するのに遅いことはない、美しい反省をしなさい。」とスピーチ。
まずは、「実際に行ったプランAに対して、プランBの可能性について反省」。
次に、何より、「その政策の前提である価値観、世界観を反省すべきだ。」と痛烈なごあいさつでした。
シールズの奥田愛基さんは、「国民の政治離れではなく、政治の国民離れではないか?」「自分達が有難うと言える政治家になって欲しい。」と。
どちらも胸に響く言葉でした。
そして、お二人とも、「自分は民進党の党員でもなんでもないが、健全な野党勢力が存在することが日本の政治には必要だから、応援に来たのだ。」とおっしゃいました。
日頃の草の根活動のおかげで、私も、国民の多くは、そう思っていると感じます。
しかし、暴走気味の安倍自民党の受け皿になりきれていない野党第1党では意味がありません。
共同通信の調査(3月20、21日)では、民進党の支持率は8.0%。合併前の民主党9.3%、維新1.2%の合計10.5%よりも2.5ポイント下がっています。新党へのご祝儀もなく、かえってマイナスになっていることを真剣に受け止めなければなりません。
そのために、茂木先生の言うように、本気で反省すべきです。
プランBの可能性に関しては、官僚との付き合い方など手法も含めて、検証を行ってきましたが、民主党時代の価値観については、真剣な反省が行えていなかったと思います。
経済成長を目的にし、新自由主義的な発想で成長戦略を構想する状況が今も党内に残っています。
成長を目標とする、進歩主義の考え方から抜け出し、人間として最低限必要な、教育や医療に関して普遍主義的な給付を行うことで、結果として一人一人の能力を高め、結果とし豊かな生活と格差のない社会を実現するというアプローチをとるべきです。
成長か分配かという不毛な議論ではなく、国民皆で薄く広く負担し、所得制限などをせずに国民皆で受益するシステムをどう作るのか。
魔法の杖はありません。どんなに政策をゆがめても、高度成長の夢よもう一度というアベノミクスとはまったく異なる次元の政策理念を打ち立てられるかどうか?
私たちの責任は重い。新党の挑戦です。
【参考】岸本周平ブログ2016年1月25日「分断社会を終わらせる」