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2011年7月29日

復興基本方針について

 本日、復興基本方針が決定されました。

 党の復興基本方針検討小委員会の役員として、財源問題に心をくだいてきました。

 今週は断続的に、役員会が開かれ、全員参加の検討小委員会も今日まで、3日連続で開催されました。

 政府の決定は以下の通りです。

 「復旧、復興の10年間の事業規模23兆円、その内5年間の「集中復興期間」の事業規模は19兆円。すでに、これまでの二回の補正予算で6兆円使っていますから、残りは13兆円。

 この財源として、歳出削減、国有財産売却、特別会計や公務員人件費の見直しに加え、さらなる税外収入を充てる。それでも足りない部分は、時限的な税制措置で行う。」ということが決定されました。

 復興事業は待ったなしですから、資金繰りのために「復興債」を発行することと、これまでの国債とは区分して管理し、償還の道筋をあらかじめ明確にすることは「復興基本法」で決められています。

 この結果、第三次補正予算で、本格的な復興事業や防災のための事業が可能になります。

 党の議論では、「安易な増税で復興債を返済してはいけない。」という声が多かったので、政府が予定していた「10兆円の増税」という枠組みは消えました。

 そのため、一部の報道に、「財源が決まらず、復興に遅れが、、、」というコメントがありましたが、これは明らかに誤解です。

 復興債を発行しますから、復興事業の財源は確保されています。

 残された論点は、どれだけ税外収入が確保できて、その差額をどの税でまかなうかということです。これは、新しい内閣の下で、きちんと議論すべきことです。これまた、私も中心になって、党でも検討していきます。

 増税反対論の根拠は、道路、港など箱モノが多い復興事業は建設国債でまかなえばよい。日銀が直接引き受けるか、市場から買えば良い。景気に悪影響があるなどです。

 私は、できる限り税外収入を絞り出した後で、増税で復興債を早期に返すべきだと考えています。

 日本政府は、毎年40兆円規模の借金をすることで予算をつくってきました。残念ながら、今年も、来年も、一気に借金を減らす訳にはいきません。

 国と地方の財務残高がGDPの2倍を超えている今、復興のために国民が連帯して税を負担する意志と能力があることを、内外に示す必要があります。

 国際的に見て、国民の租税負担率がとても低い日本なので、今は借金が多くても、いずれ税負担を増やすことができる国だと、市場は信用してくれています。

 毎年の予算で、税収と借金が同額か、借金の方が多いような政府では、ほんとうに子どもや孫に申し訳ないです。

 しかし、今の、借金大国の汚名を返上するには、増税だけでもいけません。何より、経済を強くして、自然に税が増収になるようにすることが重要です。

 それでも、せめて、復興事業の財源くらいは、今の世代で負担すべきです。

 「復興事業は箱モノなので子孫にも負担してもらって良いのだ。」という人には、「毎年、いわゆる「赤字国債」を40兆円も垂れ流していることをどう考えるのか?」お聞きしたい。

 もっとも、赤字国債とか建設国債という区分けをしている国は日本以外にはありませんので、海外からみたら、意味不明の論争ですが、、、苦笑。

 最後に、私見では、国際競争力の観点から、法人税は減税すべきですから、基礎控除だけの復興連帯臨時所得税が望ましいと考えています。

 これだと税率は、とても低くてすみますから、国民全体で薄く広く負担することが可能になります。

             私たちのために。
             私たちの子供たちのために。  
             私たちの大切な人のために・・・。
             信じられない政治に終止符を打つ。
             そして、信じられる政治を創るために。

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