吉村昭著「三陸海岸大津波」
(吉村昭著「三陸海岸大津波」の表紙です。)
ようやく国会の会期が70日延長されることになりました。
経緯はともかく、70日の間に、震災の復旧・復興のための第二次補正予算と関連の法案を一日も早く成立させるべきです。
今日の衆議院本会議では、自民党からも二人の議員が会期延長に賛成されました。また、被災地の議員を中心に採決に欠席した自民党議員も数人おられました。
震災復興を第一に、被災者の皆さんのお気持ちを第一に考えれば、会期を延長して、国会議員の仕事をきちんと行うこと以外、考えられません。党派を超えて、一緒に働いていきたいと思います。
国会が空転している間も、「禁足」がかかり、議員は自室で待機しています。いつ、本会議が開かれるか、わからないからです。
今日、待機中に、吉村昭著「三陸海岸大津波」を読みました。
ドキュメンタリーの大家である吉村昭さんは私の好きな作家のお一人ですが、身につまされる著作です。
内容は明治29年の三陸津波、昭和8年の三陸津波、そして昭和35年のチリ津波の被害の様子を、作家の取材によって丹念にフォローしたものです。
青森・岩手・宮城の三県にわたる三陸沿岸は吉村さんの大好きな地域で、何度も旅行する内に、津波の話を聞かれたとのこと。
三たびの大津波に襲われ、人々に悲劇をもたらした大津波の被害を記録しようとの作業は、吉村さんがまだ若かった時代のことです。
そして、2004年に読みやすい文庫本で再発行されました。体験者の貴重な証言や当時の子どもたちの作文などをもとに再現しています。子どもたちの作文は涙なしには読めませんでした。
復興ビジョンにかかわる者として、何度でも読み返さねばならない本です。
後智恵ですが、、、、この本を大勢の方々が事前に読んでおられれば、、、と思わずにもいられません。
皆さんも、ぜひ、一度、読んでみてください。