カゴバ台場の文化財指定!
(文化財指定の対象となるカゴバ台場の風景)
「トンガの鼻自然クラブ」の話はこのブログでも何度か書きました。トンガの鼻自然クラブの活動は下記のURLを見てください。
http://www.jtw.zaq.ne.jp/tonganohana/newpage1.htm
今、私たちが活動の対象としてきたカゴバ台場が文化財に指定されようとしています。
江戸末期、外国船が日本近海に出没しだした頃、海防(見張り、大砲を撃つ、合図)のため、紀州藩によって和歌山城近くの海岸部には、41ヶ所の台場が築かれたと言われています。
その中で、トンガの鼻に築かれたのが“カゴバ台場”です。唯一遺構が残っています。カゴバ台場から和歌山城が望め、和歌山城の天守閣からもトンガの鼻がよく見えます。
紀の川河口南側には、遠浅の水軒浜(今は埋立地になっています)が約2kmに亘ってゆるやかに弧をえがき、その先の突き出た岬に“トンガの鼻”があります。昔、台場を築くには絶好の場所だったと考えられます。
地元の皆さんが13年前から、この遺跡に注目して、それまで雑草に覆われていたカゴバ台場を整備し始めました。最初は道もなかったそうです。
私は、落選した年の2005年から仲間に入れてもらいました。毎月第3日曜日の作業は、草むしりや道の整備などでしたが、働いた分だけ目に見えて成果が出ますので、浪人中の私にとっては精神安定剤のような役割でした。
真夏の作業は、暑さと蚊との戦いでしたが、仲間の皆さんと一緒にする作業は楽しいものでした。休み時間のお茶とお菓子とおしゃべりも最高です。
そのような市民のボランティア活動が、県や市にも評価され、文化財指定への手続きが順調に進みました。今年の2月には和歌山県文化財保護審議会で文化財指定の答申が出ました。
ところが、この土地は農地解放の際に国が買い上げたもので、所有者が農林水産省なのです。元の地主さんである地権者以外には売れないそうですが、買い戻す意思はないとのこと。そこで、文化財指定についての地権者全員の同意を取ればよいとの農林水産省の指導で、和歌山市が全員の同意を得て、審議会に諮問したのです。
めでたし、めでたしのはずが、突然、農林水産省が「文化財指定されると売れなくなるので、文化財指定は困る。」と言いだしたそうです。
市役所からも、会のメンバーからも私の所に相談がきました。こんなおかしい話はないので、財務省の国有財産の専門家に相談したら、このようなケースは、どうしても売れそうな土地ではないので、文化財指定に同意するのが常識的とのこと。
今、調整中です。国会議員である前に、トンガの鼻自然クラブのメンバーとして文化財指定が実現するよう頑張ります。皆さん、応援してください。