オバマ大統領の「2010年一般教書演説」
昨日、今日と二日間、衆議院本会議で代表質問が行われました。鳩山総理の施政方針演説をはじめ、政府の4演説に対する質疑です。
せっかくの本会議なのですから、財政再建問題や成長戦略などの建設的な質問を期待したのですが、必ずしもそうはならなかったですね。残念です。
太平洋の向こうでは、先月27日に、オバマ大統領は政権初の「一般教書演説」をしました。アメリカでは、国の現状を議会に報告し、必要な政策の法律化を推奨することになっています。
この演説の中で、彼は「雇用」という言葉を20回以上使いました。そして、雇用創出法案を早期に可決するよう促しています。このあたり、日本の状況とよく似ています。
さらに、財政赤字削減のため超党派で中立な委員会を設置し、「ペイ・アズ・ユーゴー」(歳出削減か増税の裏付けのない政策は認めない。)ルールの復活など、財政赤字の削減目標をかかげました。
鳩山内閣も「ペイ・アズ・ユーゴー」ルールを導入して、2011年度の社会保障予算のために必要な財源なども歳出削減で捻出すると同時に、中期的な財政再建の道筋を早急に作って発表すべきです。政府の言う5月では遅すぎると思います。
それから、注目すべきは、大統領が「今後5年間で米国の輸出を2倍に拡大する。特にアジアへの輸出を強化する。」ことを目標にしたことです。アメリカまでもが、輸出ドライブをかけてくる厳しい環境を覚悟しなければなりません。
国家戦略室が昨年末発表した「新成長戦略(基本方針)」は2020年までの平均で名目GDPの成長率を3%、実質で2%を超えるものにすることが目標。環境分野など6つの戦略分野を選んで成長を目指しています。
内需主導の成長を目指す「新成長戦略」は間違っていません。しかし、外需も内需もバランス良く成長することが日本にとって重要です。仮に、「アジアも内需」だと言うなら、アジア諸国に対して、日本の市場を開放する覚悟が必要です。自分の市場を閉じておいて、アジアの市場は自分のものだという理屈は通りません。
このような議論が、本会議で行われるように、国会議員として頑張ります。
私たちのために。
私たちの子どもたちのために。
私たちの大切な人のために・・・。
信じられない政治に終止符を打つ。
そして、信じられる政治を創るために。