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2012年8月29日

参議院での問責決議

 参議院で野田佳彦総理大臣への問責決議が可決されました。

 政治的な駆け引きの中で、閣僚や首相への問責決議が可決されることは、これまでもよくありました。

 自民党政権時の福田康夫首相は問責決議後、行き詰まって辞任。麻生太郎首相も問責決議後、衆議院の解散総選挙を実施し、敗北の責任を取って自民党総裁を辞任されました。

 問責決議には、衆議院での不信任決議のような法的拘束力はありません。

 しかし、問責決議を受けた首相の内閣の下では、国会審議に応じられないという理由で、国会の審議は事実上ストップします。

 今回であれば、衆議院を通過した「特例公債法案」や「政治改革法案」は参議院で審議されず、廃案になります。

 40兆円近い歳入の権限を政府に与える法案が通らなければ、9月以降、遅かれ早かれ、予算の執行が止まります。

 その前に、年金や社会福祉の費用は必要なので、安全を見ます。その財源を残すために、不要不急の予算は先送りになります。

 政党交付金や地方交付税の配分はストップされます。地方交付税の配分が止まれば、地方公共団体の業務は滞りますし、公共事業を止めれば地方の景気に悪影響を与えます。

 そのような国民生活に大きな影響を及ぼす法案を人質に取るのは、いかにも党利党略です。

 野党時代に、何でも反対の民主党ですら、この法案は3月末に予算案と一緒に処理することに反対しませんでそした。

 また、小選挙区で5、比例区で40、合わせて45の議席を減らす法案が衆議院で可決しました。

 自ら身を切る45議席の減を決めた衆議院の議決を、参議院で無視するのはいかがなものでしょうか?

 参議院では、議席減は全くない「4増4減」の政治改革法案しか通せないのに、他の院の45議席減の法案を否定するのは、いかにもおかしいと考えます。

 しかも、今回の問責決議の内容は、自、公、民の三党合意がけしからんというものでした。

 当然のことながら、その合意をした公明党は採決には棄権。自民党は、自己否定につながる内容にもかかわらず賛成に回りました。

 自、公、民三党の協調路線が破壊されたことも残念ですが、自民党が、戦前の政友会のように政党政治そのものを否定する行動を取ったことが、何より残念です。

 谷垣禎一総裁には苦しくとも、筋を通す政治を貫いていただきたかった。

                    私たちのために。
                    私たちの子どもたちのために。  
                    私たちの大切な人のために・・・。
                    信じられない政治に終止符を打つ。 

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